10月23日13時『じゃじゃ馬ならし』

もう一週間経ってしまいましたが、23日は恒例のニナガワオールメールじゃじゃ馬ならし』を観てきました!!
もちろん、オールメール舞台のマイハニーことつきかわゆうき様もおいでですよ(*´д`*)



以下、自分の記憶メモとして感想。


今回のメインペアは亀次郎さん演じるじゃじゃ馬姉キャタリーナと筧さん演じるペトルーチオ。
この2トップが……見事に濃すぎた(笑)
息つく間もない程の台詞の畳み掛け方や表現力は、まさにこの二人にしかできないものでした。


父親も諦める程に誰彼構わずまくし立てていたキャタリーナが“調教”されていく過程に納得のいく、キャタリーナの上をゆく筧さん演じるペトルーチオの濃さ。
どれくらい濃いかというと…筧さんの濃厚な部分をさらにぐつぐつ煮詰めてキャラメリゼにしたくらいの濃ゆさです。(…)
ものすごい量の台詞を、キャタリーナに一言の返事さえ挟めない(挟ませない)テンポで浴びせかける。
『戦闘意欲をなくす程の強引さ』を、筧さんらしくニナガワ監督らしくコミカルに表現されていて感動です…あれ原作のテンションはどういう感じなんだろうな。



そしてシェイクスピア原作の『夫が妻を調教していく』っていう、現代では批判されてしまいそうなストーリー。
オールメール【全員男性】だからこそ表現できた面白さだったんじゃないかな。
ラストシーンでキャタリーナが観客に矛先を変えて妻と夫のあるべき姿を説くところも、ビアンカの可愛さと芯にある強さも、オールメールだからこそ嫌味ではなく表現できたんじゃないかな。
キャタリーナもビアンカも女優さんを使ってしまっていたら、もっと嫌〜な後味だったように思います。



ニナガワオールメールを観たときわたしは毎回例外なく月川さん演じる女性にときめいて帰ってくるんだけど、今回のビアンカには幕が下りる頃にはすっかり恋に落ちていました。
“彼女”の可愛さ、女性としての強さに思わず涙が出ました。わたし『少年たち』でもこんなになかなかったのに^^
ニナガワ舞台の定番・客席後方からの登場。胸を張って階段を下りてくるその気高い麗しさ。
これが、ほんと泣けるくらい麗しいんだよ…


ビアンカは全体通して…特に序盤から中盤は『じゃじゃ馬』らしい姉の対比であるかのようにか弱く可愛らしい女の子として扱われてるんだけど、時々「いざというとき芯があって男性よりずっと強い」女性という一面を見せていて、そのギャップがビアンカを一層魅力的に見せていたと思います。
例えば、山本くん演じるルーセンショーが「もう疲れて歩けないよ〜」と言った直後にビアンカがルーセンショーをおぶって出てきたり。
姉のキャタリーナが語りながら剣を手にした時に、咄嗟にルーセンショーをかばったり。
何より、ラストシーンでのひとこま。妻となったビアンカに対して傲慢な態度をとるルーセンショーに対して「ゴルァ」とかましてハリセン?でひっぱたき、目を真ん丸にしたルーセンショーにビアンカからの不意打ちのキス。
まさかのビアンカからの不意打ちのキスでルーセンショーも客席もええーっと思った瞬間に幕が降りる。
これがもうまさに!!か弱いだけじゃなかったビアンカの更なる魅力をうかがわせる行動で。



この『ギャップ』って、ビアンカの魅力であり、女性そのものの魅力だったりするんじゃないかなー。
っていうのは女性として生きてきたわたしだからそう思うのであって、男性が見たら魅力とはとらえられなかったりするのかな(笑)
シェイクスピアもニナガワさんもキャストたちも【オールメール】だもんな、皮肉として描いたつもりなのかもしれないな(笑)
まあそれを魅力として捉えたわたしの図太さも女性だから、ってことで(笑)



それから忘れちゃいけない、劇中劇だったという扱い方も面白かった。
これは原作にもちゃんとこういうひとこまがあるのに上演されないことも多い部分みたいね。
じゃじゃ馬ならし』という喜劇を、劇中ずっと客席に座って観ているの。
オープニングにそういうやりとりがあったにも関わらず、幕間と終演の頃に役者さんが席を立つ瞬間以外すっかり忘れてたけどな…!
あれ、偶然隣の席だったひととか落ち着かなかったんじゃなかろうか。
劇中も役に入り込んでコネタとかされてたんだろうか。
近くの席のひとしかわかんないけど、それもまた面白い演出。




今年もニナガワオールメールは間違いなし!!でした。だいすき。やめらんないなー(*´д`*)
来年のニナガワさんに調理されるとまたんも絶対絶対観たいところ。チケットとれますように*><*