どうやったら会社に着けるか、どういうルートならおうちに帰れるか、一向に良くならない皮膚の調子にいらいら、ときどきぐらぐら、少しの揺れに気付いて目が覚める、地震速報どころか電話の呼び出し音にすらびくびくする、不安の中で毎日過ごすのに早くも気が参ってきた。
通う会社、帰る家があるというのはそれだけでしあわせなことなのだとわかってはいるけれど。


テレビを点ければ傷口を抉る様な辛い瞬間を語らせるインタビューばかりだし、同僚との雑談も停電か電車の運休か放射能の話ばかりだし、滅入ってしまいそうだ。
あちこちのエンターテイメントが中止になっていく。それは勿論、国をもっての一大事だからそうせざるをえないことも頭ではわかっている。
わかっているけどやりきれなくて、だけど今そんなことを嘆くのは非国民だと言われそうで、軽々しく物を言えない。
ぐるぐるぐるぐる。


なんともなかった地域のわたしが元気を送れなくてどうする。
そんな、『できない』自分にも落ち込む。